梨状筋のスプリット

坐骨神経痛を引き起こす原因として「梨状筋症候群」があります。

※お尻の筋肉が張った事で坐骨神経を圧迫して神経痛を引き起こします。

これはネットなどにも上がっているのでご存知の方もいらっしゃるかと思います。

そして梨状筋症候群の亜種として「梨状筋のスプリット」があります。

このタイプの方は生まれつき梨状筋が割れていて、その間を坐骨神経が貫通するので同じように坐骨神経痛が起きます。

私はアメリカで解剖を行った時には、アメリカ人では約10人に1人は梨状筋が割れていると習いました。

通常の梨状筋症候群とスプリットタイプの違いは、スプリットタイプは必ず脛の外側にしびれや痛みが出ることです。

ここからは少し難しい説明になります。

坐骨神経痛は脛骨神経と総腓骨神経という2つの神経が合わさってできます。

理由は分かっていないのですが、梨状筋が割れていて圧迫されるのは必ず「総腓骨神経」です。

この総腓骨神経が分布する場所が脛の外側になります。

もしも原因不明な坐骨神経痛でお困りの方がいらっしゃったら梨状筋のスプリットもあり得るかも知れません。

梨状筋が割れているかどうかは実際に開けてみないと分かりません。(MRIでも分からないそうです)

よって梨状筋のスプリットが疑われる場合には、そうだと仮定して改善が見られればより可能性が高まります。

私自身が担当した患者様でも数人いらっしゃいました。