肩が痛くて腕にしびれがあったら

肩の痛みで来院される方の中に前腕のしびれがある方がいらっしゃいます。この場合烏口腕筋に原因がある可能性があります。この烏口腕筋は肩から肘に付く筋肉で、この筋肉を筋皮神経という神経が貫いています。この筋皮神経は腕の方まで下りていき、肘の所で名前を変えます。これを外側前腕皮神経といい、その名の通り前腕の外側の感覚を感じます。つまり大元の烏口腕筋がスポーツなどで酷使されると筋の過緊張が起こり、筋皮神経が絞扼されその先の腕のしびれが起きることがあります。

ただ、頸椎に起因する腕のしびれもあるのでその辺りは検査を行い鑑別診断します。

烏口腕筋が原因であれば、筋の過緊張を取るような治療をします。またその筋肉が張るということは似た作用をする上腕二頭筋(長頭・短頭とも)も過緊張を起こしている可能性があります。ここも障害されやすい場所ですので、問題があれば合わせて治療します。短頭は同じ所から起始する為上腕二頭筋短頭障害との鑑別が大事になります。痛む場所は大体同じなので、前腕のしびれの有無がポイントになります。

頸椎に問題があれば頸の治療を行い、両方に問題があれば局所を先に行い症状が落ち着いたら根本の方へと移ります。