シニアの椎間板ヘルニア

近年はシニアと言っても元気に運動をしたりして、元気で活動的な方が多くいらっしゃいます。

それに伴い以前では少なかった「シニアの椎間板ヘルニア」が多くなっているそうです。

シニアの椎間板ヘルニアとは?

通常、椎間板ヘルニアは若者に多く発症します。(30歳くらいまで)

その理由は椎間板ヘルニアの原因となる「髄核」が水分を多く含んでおり、それは若い人の方がみずみずしいからです。

髄核が飛び出す事を「椎間板ヘルニア」と呼び、神経に当たると痛みやしびれが起きます。

シニアの椎間板ヘルニアはどう違うの?

大体30歳以降から加齢と共に椎間板から水分が抜けて行き、椎間板の高さが減少します。

(身長が縮むのはこの為で、最大約3センチ縮むと言われています。)

そうなると骨と骨の間の「椎間孔」(ついかんこう)という部分も狭くなります。

※下図の黒い〇で囲んだ所が椎間孔です。

この椎間孔には神経も通っているので、通常ではそこまで問題にならないヘルニアも症状として出てきてしまいます。

シニアは椎間板ヘルニアにならないんじゃないの?

ここでよく聞かれるのが「椎間板ヘルニアは若者がなりやすいなら、シニアはならないのではないか?」という質問です。

確かにこの年代で新たに椎間板ヘルニアになることは少ないと思われますが、若い時に椎間板ヘルニアを患っていた場合は話は別になります。

一度椎間板ヘルニアが起こった箇所の再発であれば、シニアの年代でも椎間板ヘルニアはあり得ます。

これが考えられる場合には必ず若いときに腰を痛めた事がないか?職業は何をしていたか?など椎間板ヘルニアになりそうな情報がないかを問診で聞き出します。

ただ昔の事は覚えていないこともありますので、理学検査などから総合的に判断します。

治療法は?

通常の椎間板ヘルニアの治療だけでは奏功しないことがあります。

普通は特殊なベッドで腰を反ったりすれが椎間板の髄核の圧迫は取れますが、椎間孔が狭くなっていることからこれが一筋縄では行かない事があります。

これについては患者さんの状態を見てベストと思われる治療法を選択します。