むち打ち損傷 頭痛

これから多くなる交通事故についてご説明します。

交通事故で一番多くなり、また長引くので非常に厄介な症状が「むち打ち」です。

その症状は多岐にわたり、頻度の高い順に頚部痛→頭痛→めまい→手のしびれ等があります。

 

今回は頚部痛に次いで二番目に多い頭痛についてです。

慢性化した場合の78パーセントに頭痛があるという報告もあります。

衝突によって首が前後に振られると最後の段階で力が上に伝わり、頭蓋骨(後頭骨)と頚椎の一番上の骨がずれてかつっとはまり込んだ様になります。

すると後頭骨と第一頚椎の間にある筋肉達は縮こまった状態になりいわゆる「過収縮」になります。

間の説明は難しくなるので割愛しますが、過収縮になると「大後頭神経」が圧迫されその神経が行っている後頭部に痛みが発生します。

ちなみに上図の斜線で囲んだ「後頭下三角」という場所で大後頭神経が圧迫されて頭痛が起こるという説明を目にする事がありますが、大後頭神経はこの三角の中を通っていませんのでこの説明は正しくありません。

※後頭下三角・・・頚の筋肉の中で一番奥にある筋肉で頭の安定させる働きがあり、小さく微細な動きをするため張りやすい筋肉達です。

 

またこの大後頭神経は後頭部を抜けて頭のてっぺんあたりまで行っています。ここで目の方から来た「三叉神経」という神経の中の「眼神経」というものとつながります。つながることを「吻合」(ふんごう)と言い、それぞれが影響し合うので大後頭神経が悪いのに目の奥が痛いという場合もあります。(その逆も然りで三叉神経が悪いのにそれが後頭部に出ることもあります)

事故直後の方はただでさえ痛みにとても敏感になっていますので、当院ではできるだけ患者様の負担にならないようにソフトな施術を行います。