ヘルニアの手術に踏み切るタイミングは?

先日「腰椎椎間板ヘルニア」と診断され手術をするかどうか迷っているというお悩みで来院された患者様がいらっしゃいました。

病院の先生と相談し手術をする方向で進めていますが、回避できるならばしたいとの事でした。

椎間板ヘルニアとは?

背骨と背骨の間にあるクッションのことを「椎間板」と言って3つのものから構成されます。

1.線維輪

2.髄核

3.軟骨(終板)

バームクーヘンの様に線維が層になっていて、真ん中の穴に髄核と呼ばれるゼリー状のものが収まっています。

この髄核が線維輪を突き破って(あるいは内側から押し出して)しまう事を「椎間板ヘルニア」と言います。

※「ヘルニア」とは「飛び出す」という意味で、他にも例えば「鼠径ヘルニア」とは「脱腸」の事を指します。

 

重症度の判定基準は?

髄核の飛び出し具合で3つの段階に分類します。

1.膨隆型

最も多いタイプで病院で椎間板の初期の段階、あるいは椎間板になりかけていると言われた場合などはこれにあてはまります。

MRIでは3㎜から5㎜程突出が確認され、痛みは腰からお尻くらいまでで止まっています。

また「バルサルバサイン」という咳やくしゃみをすると痛みが出る症状が現れます。

2.突出型

痛む部位が広がり太ももやふくらはぎまで及びます。

MRIでは5~8㎜くらいの突出が認められます。

3.椎間板が飛び散ったもの

腰の痛みは消え、お尻や太ももの痛みやしびれが強く現われます。

 

手術に踏み切るタイミングは?

椎間板ヘルニアは自然と症状が軽快することもありますが、次の様な場合には手術を考える段階に入ります。

1.「膀胱直腸障害」がある場合

ヘルニアで障害される坐骨神経は排尿や排便をコントロールしている神経も含まれます。

ヘルニアで便のコントロールが効かなくなり、尿が出なくなるとアンモニアが脳に回ってしまいます。

2.早く仕事や競技に復帰したい場合

飛び出した髄核は白血球がパクパクと食べてくれて症状が良くなることがありますが、これにはある程度の期間がいります。

その期間は約3ヶ月程度で、それまで待てない場合は手術を選択します。

3.麻痺や痛みが強く日常生活が困難な場合

4.「シュモール結節」がある場合

まれに髄核が椎間板の軟骨に穴を開ける事があります。

別名「終板骨折」と呼ばれ、これが起こっている場合は手術をしないと治りません。

アメリカンフットボールやウエイトリフティングの選手などに起こりやすい症例です。

自然と良くなるってどういう事?

ヘルニアとは飛び出すという意味ですが、そこには大きな壁があります。それを「後縦靱帯」と呼び、下のイラストの青い線がそれにあたります。

後縦靱帯を突き破るとその先にあるのは「脊柱管」という脊髄が入っている管です。

脊柱管の中にはお水がありこれを「脳脊髄液」と言います。脳脊髄液の中には白血球があり、変な物が入ってくるとそれを食べてくれます。

自分の体の一部である椎間板であろうと、本来そこにないものが入ってきたら異物とみなします。

食べ終えるまでの期間が大体3ヶ月くらいですので、裏を返せばこの期間を過ぎても症状の改善が見られなければ手術も選択肢に入ってきます。

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