膝の水を抜くか抜かないか

膝に水が溜まった場合水を抜くか抜かないかはよく聞かれる質問ですが、抜かない方が良いと考えています。まずお水の事を正式には滑液と言います。この滑液は関節を覆っている関節包の内側にある滑膜(外側は繊維膜)から分泌され、関節が滑らかに動く潤滑油の役割関節軟骨の栄養をしています。

通常は淡い黄色3.5ccほどが関節の中を満たしています。これが何らかの原因で20cc以上になると水が溜まっている状態です。ちょうど目にゴミが入ると洗い流そうと涙が出るように、滑膜が刺激されると水が溜まります。原因として多いのは以下の2つです。

  1. 加齢などで関節軟骨が減り滑膜を刺激して水が溜まる。
  2. たくさん歩いたりして大腿四頭筋(ももの前の筋肉)が張る膝蓋骨(お皿)が潰され滑膜が圧迫され水が溜まる。

この様に滑膜が刺激されると水が溜まってしまいます。という事は関節の中に注射針を入れて関節包を突き破ると、必然的に滑膜は刺激され水を抜いてもすぐ溜まるという状態になります。これは経験のある方が多いと思います。また関節包の容量は最大でも約80ccですので、70cc位になると流入が少なくなり、関節包が破れる程水が出るということはありません。ちなみに膝がパンパンに腫れた時は膝に枕などを入れ軽く曲げた状態(約70度)が最も関節包にテンションがかからず楽な姿勢です。70-70と言うそうです。

よって水は抜かなくてもよいと考えます。ただ例外として前十字靭帯後十字靭帯損傷あるいは断裂している可能性がある場合必ず水を抜かなければなりません。理由はこれらが損傷されると出血が起こるからです。出血が起きれば血液に含まれる白血球が関節の中に滑液とともに混じります。この白血球からリソソームという酵素が遊離して関節軟骨が破壊します。できれば早急に(4時間以内)抜かなければなりません。ですので問診と検査で靭帯の損傷が疑われた場合は必ず抜いて頂きます

もし起きていれば真っ赤な液が出てきます。ちなみに半月板も外側1/3には血流があるピンクがかった滑液が出てきます。内側・外側の側副靭帯は関節包の外にある為、包内への出血はありません

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